有機栽培(オーガニック)米

２０世紀に人工的に作られた化学肥料や農薬等の化学物質を様々な目的で使用する事により、農業の生産力を一気に拡大させ、これによって小規模農家農家でも生産能力を高める事が出来ました。小さな農家でも田圃辺りの生産力が高まれば、それだけ出荷する量も増え、農家さんにとっては喜ばしい事でした。しかし、長年に渡り化学肥料ばかりを使っていると、田圃や畑に生息する自然の生態系に影響がある事が分かりました。

お米農業にとって大切な土に潜む微生物等の生物にとってはこういった無機肥料ばかりを田圃に撒いていると、有機肥料(落ち葉や動物の糞尿等)を分解して生息をしていたのに、自分達のエネルギーになる物がなくなり、田圃や畑に生息するこれら微生物は減少の一途を辿る事になります。

こういった微生物が減少すると同時に化学肥料の様な無機質な物質を好む生物の細菌が土中に繁殖しやすくなり、その結果、植物は病気にかかりやすくなり、植物を守る為更に農薬を増やすと言う悪循環を繰り返します。

一時的に農家さんにとって生産は増えますが、長い目で見た際に田圃や畑に生息する微生物を減少させては意味がないと、提唱されたものが有機栽培(オーガニック)による穀物の生産です。

化学物質による害虫の駆除により、生産性を高める事をやめ、自然と共存する手法をとり、土の中までを見直す栽培の仕方を有機栽培(オーガニック)と言います。有機栽培(オーガニック)の有機とは「生命」の事を指し、自然と共に共存する事を目指した栽培方法になります。化学肥料や化学物質の農薬に頼らないことから人間による手間もかかりますが、農家さんにとっては様々なこだわりを持って生産し、独自の考えで農作物を生産する手法も様々になってきました。

有機(生命)にこだわった農法が有機栽培(オーガニック)です。